痔瘻手術から術後の体験日記

痔瘻の手術から治るまでの日記

はじめまして ~プロローグ~

わたしが体験した痔瘻の手術、術後のケア、治るまでの体験記です。

 

手術を受けると決めてから、いずれは体験記を公開し、ブログに書きたいと思っていたのですが、術後2ケ月経ち、術創部も落ち着いてきて、体験も積み上がり、そろそろ書ける時期にきたと思って始めてみました。

 

わたし自身、痔瘻と診断されてからネットであちこち検索してみたとき、体験ブログのようなものがあれば、とても参考になると思った次第です。

 

体験した中でポイントになるって思ったところを書いてます。題名みて気になったところだけを読んでもらっても参考になればと思って書きました。

 

痔瘻に悩んでおられる方、手術を受けようかどうか迷っている方、術後のケアをどうしようかと思っておられる方などなど、お役に立てれば、有難いです。

 

#痔瘻

術後2ケ月半 ~完治~

9時から術後2度目の外来に行ってきた。

 

先生「どうですか?」

私「順調に治っている感があります」

先生「ではみてみましょう」

診察台の上に寝て下着をおろして、先生が診て、ゼリーを付けて、肛門を触診でぐりっとして、それから肛門鏡を押し当ててみて(おそらく拡大鏡かな)、

先生「ばっちりだね」

診察台を降りて服を整えていると、

先生「うん、もうこれで(外来)終わりにしていいから」

私「術創部もだいぶ塞がっていますね?」

先生「だいぶというより塞がってるね、また何かあったら来てください」

きちんと顔をみて言ってくださるのがうれしい限り。こういう場面では、PCをみながら言ってもらうのとは全然違う。

私「お世話になりました、ありがとうございました。」

看護師のお大事にという言葉を受けながら、診察室を出て、駅まで歩きながら、いよいよ治った、という感覚をかみしめていた。

 

まさに日薬。術後3週間くらいまでは滲出液や臭いがあったけれど、それから急に日に日によくなっていった。もちろん、下痢にならなように食事には気を付け、激しすぎる運動はやめ、酒は一滴も飲まず、暴飲暴食はやめ、睡眠は毎日8時間は取る等、生活には気を付けていた。

 

術後は、創部がグロテスクで、ほんとに塞がるのか?くらいと思っていた創部はもう跡形もなくなってきていて、鏡でみてもきれいになっている。さらに、肛門部になにかでっぱっていたような部分のもきれいに引っ込んでいて、術創部のみならず、肛門もきれいになっている。手術してよかったと思えた瞬間だ。

 

新しいことをやりたい、そんな気分がしてきた。

 

#痔瘻 #痔瘻手術

医療保険の請求

医療保険に入っておられる方のご参考までに書きます。

 

手術を決め、入院と手術の予約が決まったら、予め保険会社に、医療保険金の請求時、どんな書類が必要かは聞いておいた方が無難です。

 

わたしの場合、手術が終わり、退院前日に保険会社に電話して聞いたものですから、術後の痛みもある中で、少し慌てた感じになりました。退院証明書、医療費領収書、診察明細書の3セットが必要でした。この3つ、特に特別な手続きもなく、病院から退院時に発行してもらえました。

 

保険会社から、請求するための記入書類を郵送してもらい、記入後、上記の3つの資料を添えて、返送しました。その際、運転免許証コピーも本人確認証明として添えて出しました。それから3日以内程度で、指定口座に請求額面が振り込まれました。

 

手術後に確認すると、痛みもあり、コピー取りにコンビニに歩くのさえ億劫だったりするので、手術前に揃えられるところは揃えたり、保険会社とコミュニケーションしておくのをおススメします。

 

#痔瘻 #入院体験 #手術体験

手術前日

2022年11月21日、13時の10分前。いざ、大阪中央病院へ。

 

入院となると、高校のときに虫垂炎の手術で1週間ほど入院して以来、もう約30年近く前のことなので、初めての感覚で、多少は気合が要った。

 

病院入り口の売店で言われた通り、オムツx3セットを購入してから、1Fの入院受付後、病棟受付に行き、看護師に案内され、個室に入った。4人部屋は無料だけど、個室は有料。医療保険も払い続けているわけだし、入院3泊4日の短期なので、個室にした。

 

個室に入ると、病院着に着替えて、肌着の上にそれ1枚着るのですが、甚平タイプ、浴衣タイプがあって、どっちがいいのか入院当日まで迷っていたので、看護師さんに聞いたら、痔の手術の場合は、すぐに下着が下ろせる甚平タイプがいいですよって聞いて、そうした。浴衣タイプだと、まくり上げたりするので、手間らしい。冷蔵庫、テレビも一日数百円の使用料払えば、使えるので、そうした。

 

それから22時消灯まで、基本、ヒマです。

 

手術は翌日なので、前日は体温や血圧測定のみ。わたしはヒマに備えて、パソコンを持ってきていたので、ネットゲームをしたり、後日、このブログを書くために備忘録がてら日記を書いたり、小説を持ち込んでいたので、小説を読んだりして過ごした。

 

幸い個室は大阪駅前の街並みを展望できて、11月下旬は季節もいいので、寒くも暑くもなく、快適に過ごせた。

 

昼食と夕食は病院食にしてはボリュームもあって、味もなかなか良かった。ベッドは寝床の角度を様々に調整できる電動モータ式で、リモコン操作ができるので、ベッドに寝てる間も姿勢を変えられてラク

 

それに個室だと窓際にソファが2つとテーブルがあるので、大阪駅前の展望をみながら、パソコンで日記書いたりできて、ゆっくりした時間でした。

 

夕方になると主治医の先生がやってこられて、「変わりはないですか?」、私「特に変わりはないです」といった挨拶程度の会話をし、先生「では明日手術室で」。

 

22時に部屋は消灯され、病院のカラッと洗濯したての快適な布団にくるまって、よく眠れた。

術後の経過

この記事を書いているのは2023年1月21日。術後2ケ月。

 

術創部のケアは、すでにオムツ&パッドはしておらず、ボクサーパンツ1枚。下着への滲出液のにじみはゼロ。まだ上皮化までは至ってはいないけれど、術前の健康体には戻った感覚。

 

これまでのドーナッツ型クッションは、術後のケアというよりは、座ったときの姿勢が伸びたりするので、まだ使い続けてはいるけど、これナシでも長時間は座っていられる状態。

 

次回外来は2月3日。前回12月16日の外来チェックでは、次回の外来のときには「治っているか治っていないかぐらい」と先生が言っていたので、その感覚がする。治るというのは術創部が上皮化されるまで。

 

術後3週間くらいで、滲出液が極端に減って、ポツポツ程度になり、1ケ月ではもうほとんどオムツに付かなくなった。この辺りで、ボクサーパンツ1枚に切替えた。

 

好奇心旺盛なわたしは、術創部を鏡でみたのですが、術後当日、術後3週間目の外来日、術後1ケ月辺り。この3回観ましたが、2回目まではグロテスクな感じで、術創部は肉がみえていて、医学素人にはショックを受けるかもしれません。3回目みたときはすっかり小さくなっていました。まだ少し開いていますが、肉芽が盛り上がっていて、もう少しで上皮化されるイメージがもてます。

 

なので、3週間目から4週間目くらいに劇的に変化を遂げたように思います。滲出液がポツポツ程度の滲みになってから、ほとんどなくなるまでの1週間から10日です。

 

なので、術後3週間くらいはちょっと大変かなと。滲出液はべったり付くし、臭いもこもるので。だけど、この3~4週間と割り切って、オムツ&パッドを買いだめしておくことをおススメします。

 

わたしはスギ薬局で、結局、22枚入りを3パック買ったんですが、3パック目の残り半分は要らなくなりました。ちなみに、生理用ナプキンもボクサーパンツのときに備えて2パック買っておいたのですが、これはまったく不要になりました(詳しくはブログ内「備品」参照)。

手術を受ける季節

手術を受ける季節って、痔瘻の手術を受けるとしたら、この季節がいいのではないかなって思う意味です。

 

わたしの痔瘻の場合、痛みはなく、掻痒感とたまに膿の出口の水膨れがつぶれて膿が出る程度だったので、生活にまったく支障なかったため、いつでも手術を受けていい状況でした。

 

8月に痔瘻の診断が出てから、いつ手術を受けようかと思ったとき、たまたま11月の下旬が仕事を休める時期だったから、11月下旬に手術を受けることにしたのですが、結果、とてもよかったと思っています。

 

理由は、術後のケアを考えたときです。まずオムツが蒸れにくいからです。11月は冬の入り口でどんどん気温が下がっていく時期に合わせて、術創も癒えていく時期に重なります。

 

これが夏だったら、きっと、汗をかいてオムツが蒸れるし、暑いとオムツ履いていることが不愉快になるだろうなと思ったからです。それと夏はどうしても薄着になるので、短パン1枚になったりすると、どうしてもオムツが邪魔になりそうだからです。だから、もし夏に術後のケアをされている方がいらっしゃれば、きっとわたしより大変だろうなって想像します。

 

なので、わたしのように生活に支障なくて、手術の時期が自分で選べるってひとがいたら、10月~12月をおススメします。

 

#痔瘻

手術を決める

2022年8月のお盆前のとある日、大阪中央病院肛門外科への紹介状をもって予約時間にいくと、ほぼ時間通りに呼ばれて、いざ診察室へ。

 

はじめましての先生とはご挨拶をそこそこに、経緯を説明すると、いざ診察台に横になって、下着をおろし、触診。肛門の中をぐりぐりと指で触診されること数秒。

 

その後の会話はだいたいこんなところでした(以下)。

先生「手術しないと治らない」

私「手術しない場合は?」

先生「治らない。まれにガン化する場合もあるとは言われてはいます・・・」

私「痛みはないですし、考えます」

先生「いまは混んでいるので、(手術を受ける場合は)10月以降になります」

 

淡々とした会話に思えますけど、痔瘻は治らなくても、命にかかわることではないので、こうした会話でも波風立たない。まれにガン化すると言われてるのが強いて気になる点。

 

診察室を出たわたしは、手術というワードが急遽、自分の生活に入り込んできたことに戸惑いつつも、手術をすることになるだろうなとぼんやり思い描いていた。

わたしの場合は、痛みはなくて、会陰部の小さな水膨れのようなもの(膿の出口)ができたりつぶれたりの繰り返しで、たまに掻痒感といった感じで、生活にはまったく支障ない。手術をしないからといって大ごとになるわけではない。

超楽観的なひとがいるとしたら、または手術を受ける時間も惜しいくらいに充実しているひとが同じ状況にいたら、大丈夫でしょう、と受け流してやがて忘れてしまうかもしれない。

一人考える時間はたっぷりあり、どちらかっていうと心配性なわたしは、ひょっとしてもっと酷くなるかもしれない、例えば膿の通り道が枝分かれして複雑になるかもとか悪い方に考え出す。心配事は断つ、ということで、もうこの時点で手術をすると決めていたと思う。

 

8月下旬には、手術を受ける旨を伝えるべく、その先生の診察予約をするため、大阪中央病院に電話した。

 

#痔瘻